学位授与式に行ってきました。

博士論文の口頭試問も終わり、無事に博士後期課程を修了できることになりました。論文の内容は、私的独占としての不当な排除の識別における行為者の意図の役割に関して、単独の取引拒絶と不当廉売に焦点をあてて論じたものです。

正直3年間で修了できるとは思っていなかったので、学位が授与されることが決まり非常に嬉しかったです。学位の授与が決定したおかげで、無事に結婚も決まりました。

特に最後の一年間は、数少ない公募にも落ち、就職先がそう簡単には見つからないという事実を改めて認識し、「自分は野垂れ死ぬのか」などと絶望しかけながらも、論文を書き上げるために必死で作業をしました。

実際の作業時間はきっとそれほど長くはないのだと思いますが、どうしても他のことをしていても、「論文のあの部分はどうすればいいのだろう」などと考えてしまうもので、普通はこれこそが研究の楽しい側面だったりするはずなのですが、学振DCの任期内で博士号を取らないと博士4年目のお金は工面できなくなる、といった事情もあり、常に借金取り立てにあっているような精神状態で、返済のために必死で論文のことを考えるといった状況でした。体重も7キロ近く増えました。

人間、結局お金と時間の余裕がないと精神状態が危うくなるものなのだということを改めて確認しました。

きっとこんな経験をすることは今後しばらくないはず(あっては困る!)なので、今後はちゃんと楽しんで研究をします。幸い、4月から学振PDに採用されることが決まり、生活費もこれまでより増え、講義負担などもないため研究時間もたくさんとれますから、きっと良い研究生活がおくれるのだろうと楽しみにしています。

0コメント

  • 1000 / 1000