[評釈]競争者との取引関係を理由とした需要者への不利益措置が私的独占とされた事例

TKCの判例解説Watchにマイナミ空港サービス事件の東京高裁判決に関する評釈が「競争者との取引関係を理由とした需要者への不利益措置が私的独占とされた事例」というタイトルで掲載されました。

あくまで解説ということですが、当事者の主張にあった「正当化事由」の位置づけと行為者の意図・目的の関連性などにも言及しています。

しばしば一部論者や当事者、裁判所によって「正当化事由」と呼ばれるものについては、そもそもそれが何なのか、どの要件で考慮されるのか、反証なのか正当化なのか、等々議論の余地が多分にあり、私自身は本判決や学説通説とは違う解釈が可能ではないかという疑問を持っています。ただ、特に私的独占に焦点をあてると、この話題はあまり研究がされていないように思います。

今回の評釈での整理をひとつのきっかけに、来年を目処に、独禁法、なかでも私的独占における正当化について、何かしらの論文として公表したいです。

判例解説Watchに執筆するのは2回目ですが、いつも編集や校正だけでなくその他の事務手続きも含めて、すべての対応がとても早く、感動しています。自分の仕事ぶりも改善していかなければと反省するばかりです。いつもありがとうございます。

0コメント

  • 1000 / 1000